出光美術館にて、観賞してきました。

六古窯とは、鎌倉時代・室町時代から現代にまで窯業が途絶えることなく続いてきた産地の名称であり、

瀬戸・常滑・越前・信楽・丹波・備前の六つの窯のことをさしています。

六古窯に代表される中世のやきものを、芸術家の岡本太郎は、

「六古窯のやきものの美しさはやはり土そのものの美しさ」

「土というのは人間の生活に、ある意味では根源的なかかわりがあるんです」

写真家の土門拳は、

「土。水。火。やきものは、このきわめて単純で素朴な三つの要素からなりたっている」

「ぼくは、その行く先々で縄文・弥生から連綿と続く日本の『古代的なるもの』を感じとったのである」

多くの人々が魅了されるように、土の質感や素材の持つエネルギーにあふれています。

日本神話に登場する、鏡、玉、剣の三種の神器。

中世の人々の生活を向上させた三種のやきものは、壺、甕、擂鉢の三つです。

六古窯が生まれた時代は律令制が崩壊し、中央政府や寺院向けに焼成したやきものではなく、各地で民間向けのやきもの作りが活発になります。

貯蔵・保存、あるいは運搬用としての壺・甕。

食べ物をすりつぶしたり、混ぜて捏ねたりすることに適していた擂鉢は、食材利用や料理方法の多様化にも結びつきます。

またこれらの三器種は、火葬骨を納める蔵骨器や仏教の経典を写経し埋納した、経塚の外容器としても用いられました。

土の持つ温かく力強くもある、生活に根ざした道具類。

現代の我々に脈々とつながっている、探究心・美意識を大切にしていきたいと思いました。

(宮内)